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散歩で写真を楽しもう


by hanakanji
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梅のかほり

長い間、御無沙汰でした。あちらこちらから梅の開花便りが聞かれるようになりました。待ち遠しかった春がそこまで来ています。梅の甘い香りに誘われてカメラ片手に早春の花木たちを探しに行きましょう。梅の花と同時にマンサクの花もこの時期の良い被写体です。「梅の花」は早春を彩る花木で辺り一面に早春の香りを漂わせます。早春を代表する被写体ですが、枝から直接花を付けるために撮りにくい被写体でもあります。中途半端な距離で撮ると枝が目立った作品になります。ポジション、アングル、そしてレンズの特長を生かして撮ります、マイクロレンズでは造形を狙います。広角レンズでは被写体に出来るだけ近づいて梅のある風景。望遠レンズでは背景を大きくぼかしたり、全体を撮ってボリューム感をだしたりします。
■マイクロレンズで造形とボケを生かそう
太い幹から子供たちが顔を出していました。背景はスイセンが咲いているものの数が少なく地面も見えて絞り込むと画面が煩雑になります。浅い被写界深度で大きくぼかしてすっきりすることが必要です。撮影距離は約30センチ。花、蕾、小枝がカメラに対して並行になる位置から開放絞りで撮影。梅の花が浮かび上がりました。手前の梅には日が当たっています。上部の影の部分に小枝を配置したことでバランスも整っています。
梅のかほり_b0183370_18251597.jpg

【ニコンD7000 マイクロ105㎜ f/2.8 ホワイトバランス:晴天 ISO:200 露出補正:-0.5】
■画像編集でイメージを膨らませる
最近のデジタルカメラは撮った後も楽しめるように、多くの画像編集メニューが用意されています。花木の撮影ではソフトで柔らかな描写が似合います。画像編集機能の中に、「フィルター効果」があります。左の作品は小雨が降る中で撮っています。上の作品はしっとりした雰囲気は出ています。下の作品は、画像編集の「フィルター効果」⇒「ソフト」を使用しました。しっとり感と共に梅甘い香りが漂ってくる作品に仕上がっています。ソフト効果には「弱め」「標準」「強め」がありますが「強め」はピントが甘く見えることもありますので「標準」か「弱め」が良いようです。
梅のかほり_b0183370_18295177.jpg

【画像編集無】
梅のかほり_b0183370_1830359.jpg

【画像編集:フィルター効果→ソフト→標準】
■冬 空
風の強い冬の日は空気中の塵やホコリが飛ばされていっそうクリアーな空が広がります。す。この日も風が無く朝からクリアーな空が広がっていました。現地着くと今までに見たこともない雲でした・まるでサーフィンの波のようです。梅の木をサーファーにして大きな波に挑戦する姿をイメージして撮っています。濁りのない色調が不可欠です。梅の木で季節感を表現していますしC-PL(円偏光フィルター)で色の濁りをとったうえにコントラストを付けたことで雲の存在感もましています。16㎜の広角でf/11まで絞り込んだことでパンフォーカスとともに凛とした空気感も表現されています。
梅のかほり_b0183370_18323215.jpg

【ニコンD7000 16-85㎜(16㎜) f/16  1/250秒 ホワイトバランス:晴天 ISO:400 露出補正:-0.5】
■遠近感を生かす
風景写真は画面全体がシャープに写るパンフォ-カスが基本です。広角レンズは人間の視覚をはるかに超えた範囲を写すことが出来ます。主題に近づいて撮ることで主題が大きく写りますが、背景は小さく写り、肉眼では見ることが出来ない遠近感が誇張された描写になります。手前の梅の木までは約2メーターです。19㎜の広角レンズで2メーター先の梅の木(主題)にピントを合せたことで過焦点距離になって背景の天守閣までは約100メーター近い距離ですが、画面全体がシャープに写っています。冬の好日。梅の香りが漂っています。空の雲も良いアクセントになっています。右上から左下への対角線上に梅の木を配置。左側の空間に天守閣を配置してバランスを整えています。
梅のかほり_b0183370_18352313.jpg

【ニコンD7000 12-24㎜(19㎜) f/16  1/125秒 ホワイトバランス:晴天 ISO:400 露出補正:なし】
■そのものズバリを撮る
梅の花には葉が無いですし枝は直線状に伸びていて撮影に苦労します。古木は曲がりくねった幹が魅力で力強さとともに生命力を感じさせます。望遠レンズは広角レンズと反対で狭い画角でポイントを大きく切り取ることが出来ます。枝垂れ梅の古木です。左右に同じように幹を伸ばしています。望遠レンズで幹を画面中央部に配置したことで堂々とした姿が写し出されています。被写体が左右対称の場合は中央部に配置する方がバランスが整います。焦点距離は200㎜で撮影距離は約5m。f/8で撮ったことで背景がボケて主題が浮かび上がっています。
梅のかほり_b0183370_18381597.jpg

【ニコンD7000 70-300㎜(195㎜) f/8  1/250秒 ホワイトバランス:晴天 ISO:400 露出補正:なし】
■雨の日もシャッターチャンス
青い空に紅白の梅の相性は良く早春の花風景がコントラストよく写し出されます。 一方、雨の日は身体やカメラ機材の雨対策等で撮りにくい状況です。この様な状況下では遠景が霞みがかかったようになりしっとりした風情の作品が得られます。雨の吉野梅郷です。雨で遠景の杉山が霞んで見えます。手前に紅梅を配置してコントラストを付けていますし右上に山影を配置したことでバランスの整った画面になっています。f/16まで絞り込んだことでパンフォーカスになり、臨場感と共に雨の山間の梅園がしっとりした雰囲気を漂わせています。
梅のかほり_b0183370_18405418.jpg

【ニコンD7000 18-200㎜(65㎜) f/16 1/200秒 ホワイトバランス:晴天 ISO:1600 露出補正:-0.5】
■圧縮効果を生望遠レンズは大きなボケと圧縮効果(距離感が感じられない)が特長です。谷に沿って紅梅と白梅が咲いていました。右下から左上への対角線上に紅梅と白梅が破いる高めのポジションとアングルを選んで撮っています。撮影距離は約50mです。200㎜の望遠で絞りもf/16まで絞り込んだことでパンフォーカスになっていますし、圧縮効果が生まれてボリューム感も醸し出されています。トップライトが適度な明暗を付けたことも相まって早春の彩りと光が感じられます。画面右上の竹の緑も彩りを添えています。かす。
梅のかほり_b0183370_18442760.jpg

【ニコンD7000 18-200㎜(200㎜) f/16 1/250秒 ホワイトバランス:晴天 ISO:640 露出補正:-0.5】
●写真の基本はピントです。ISO感度でシャッタースピードが違ってきます。最近のデジタルカメラはISO1600前後でもノイズはほとんど目立ちません。この作品のISO感度は「自動制御」でカメラ任せにしています。
by hanakanji | 2015-02-12 18:51 | Comments(0)